2011年10月21日(金)
ザ・シンフォニーホール
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
管弦楽:ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
■モーツァルト:交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
■ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
巨匠の至芸?
ずっと楽しみだったこのコンサート。ついに、その時が来た。まずは、スクロヴァチェフスキが無事に来日していることを確認して一安心。
ジュピターはMr.Sらしい硬質かつ緻密なモーツァルト。骨組みが見えるタイトな音作りの中にも豊かなロマンがあるのはMr.Sの真骨頂。ただ、前半2楽章はSが手を抜いていたのか、オケが調子出なかったからなのかは分からないが、アンサンブルがやや雑な上、やや間延びした感もあった。こんなものか?と思っていたら、メヌエットからいきなりギアチェンジし、いかにもSらしい快活な表現で、オケも復調。さすがはMr.Sと聴衆を唸らせ、後半へ・・・。
ブル4に関しては正直感想が無い。言うことが無い。何というか、凄さも度が過ぎると何も感じなくなる?腹一杯食った後に、更に料理が出された気分?正直、拍手もどうでもよくなった。
第1楽章、ゆったりとしたテンポで、Sとしてはオーソドックスに、いかにも巨匠という感じの表現。音の鳴り方が凄い。というか、やばい。やばすぎる。途中、ややテンポを早めるシーンもあったが、終始落ち着いていた。
第2楽章も、オーソドックスに余計な小細工をせずに、着実に進めた。その分、凄い深みがあり、ブルックナーの美を存分に表出。もう、これで既に大満足。この楽章が終わった後の余韻の幸福なこと!!
第3楽章は、老大家とは正反対の若々しい演奏。思い切りの良い舞曲に仕上げたが、とても88歳の棒では無い。20~30代指揮者の勢いを感じる。
フィナーレは意欲的だ。何というか、巨匠が若手指揮者に乗り移って指揮した感じ。若々しく活きの良い表現だが、それでいて巨匠ならではの熟練したテクニックが満載。ラストは神降臨!この楽章、後半はあまり記憶に無い。頭が真っ白になっていた。
何というか、現代最高のブルックナー指揮者が、手兵を使って自由自在にブルックナーを演奏した感じ。なので究極という完成度のある演奏では無いが、フレッシュで覇気に溢れながらも、全てが異常な説得力を持った壮絶な名演。いろんな事が試みられているのだが、音の鳴らし方、溜め方、バランス等、あくまでブルックナーを知り尽くした大家ならではの演奏。
当然のスタンディングオベーション!
最近のコメント